2012年06月14日
伝 運慶作仁王像。
栃木県足利市に到着。足利を拠点に隣の群馬県館林市などを巡る3日間の仕事に来ています。昨日は足利入り、せっかくなので宿の近くを散策。と言うより、ホテル目の前には足利氏邸宅跡の鑁阿寺(ばんなじ)が広がっています。
鑁阿寺は、源姓足利氏二代目の足利義兼(あしかがよしかね)が、建久7年(1196年)に邸内に持仏堂(じぶつどう)を建て守り本尊として大日如来を祭ったのが始まりといわれています。
参道から堀に架かる反橋を渡ると楼門があります。
楼門左右にはあの仏師「運慶」作と伝えられている仁王像があるのだ。これは驚いた。
右手には阿形(あぎょう)だ。
左手には吽形(うんぎょう)。
運慶は元々、京の朝廷に出入りしていた仏師だったが、朝廷に取り繕う仏師達の態度に反感を覚え独自の世界観を作り始めたが、京での仕事が減ってしまった。活躍の場所を、当時は東国と呼ばれていた実力の世界鎌倉に活路を求めた。
東国武士は己の信念を突き通す兵(つわもの)。堕落した朝廷に出入りする武士とは全く違う生き方をしてたのだ。運慶はそこに真の「人間」を見たわけだ。作風も繊細さよりは力強さを強調するのが特徴。
東国仏師となった運慶の心粋が伝わってくる迫力ある仁王像だ。
凄い物を見た。
Posted by Blue eye's at 16:54│Comments(1)
│行く先々の話し
この記事へのコメント
この仁王像は運慶作ですか。
鑁阿寺のサイトによると
桃山時代の作品らしいですが、、、
鑁阿寺のサイトによると
桃山時代の作品らしいですが、、、
Posted by あおやま at 2019年04月27日 11:39